新開発のテスト搭載
日本の自動車産業がうけた1970年代の排ガス規制の大打撃からから本当の意味で立ち直れたのは1990年代に入ってからのことでした。
80年代は60年代に設計されたものをリバイスするなど、無いものを誤魔化して新しいものとして使用していました。
それは次世代というにはほど遠い、何か古臭さを感じさせるものでした。
当時のハイソカーと言われる車種に搭載されていたものですら、1960年代に設計されたものにターボを搭載するなどチョイ足し的なことを車に施して程度のものでした。
80年代は特にそれをとやかく言う評論家も少なかったのか、新しいものとして開発されたかのようにそれを受け入れ、当時の景気も後押ししたのか、そんな車でも出せば飛にように売れた、まさに国産車の黄金期でした。
本当の意味の新開発はこのころの景気に乗っかって開発したもので、それが数年たってバブルが崩壊するかしないかのタイミングで開花したものが多かったようです。
前置きがすっかり長くなりましたが、本日は2代目トヨタアリストに焦点を当ててみたいと思います。
初代アリストは1990年にトヨタの技術を結集して作られたセダンです。当初はクラウンとプラットフォームを共有していた姉妹車でもありました。
エンジンは新開発のJZ型を搭載し60年代から続いたM型エンジンにようやく別れを告げ、本当の意味で70年代を払拭できたモデルでもあります。
1990年に発売され1997年にモデルチェンジして2代目アリストととなりました。
初代はクラウンとプラットフォームを共有していましたが、2代目は独自のプラットフォームを開発し、それにJZ型エンジンを搭載した、中身も外身もともに新開発のもので、ここからようやく70年代を完全に払拭できた!という車種が登場します。
そういう意味でいうと1973年から1990年までの約20年間排ガス規制に苦しんだということになりますね。。
その規制があったからこそここまで高性能のしかも少なからず環境に配慮したものが作れたのだと、日本の技術力に感心させられます。
少しそれましたが、この2代目アリストは直列6気筒の2JZエンジンを採用しNAとツインターボの2種があり、それぞれ220ps、280psと比較的高出力のエンジンを搭載していました。
ツインターボの2JZGTEは当時の規制枠いっぱいの280psと規制枠に収まっていますが、エンジンは耐久性が非常に高く、本気でチューンナップすると1000ps以上にもなるモンスターエンジンだったのです。
A80スープラに搭載されましたが、先んじて初代アリストに搭載されたエンジンでした。
話は少しそれますが。。アリストにはMTはなく4ATのみの設定で中古市場ではベース車としてこの車種を購入後スープラの6MTに積み替えるなどのチューンナップをする人が多くいたようです。
ドリフトが流行っていた当時は意外とセダンをドリフト車両にする若者が結構いたようです。
そんな走り屋にも人気だった2代目アリストですが、普通に乗っても性能はすこぶる良く、扱いやすい車だったようです。
そんな2代目アリストは今一体いくらするのでしょうか。。?
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU9386346543/index.html?TRCD=200002
この年代のクルマはさすがにまだこの走行距離でこの価格なんですね。。
今程度がよいものを購入して維持して乗っていくのもアリかもしれません。。
スープラのようなスポーツタイプではないので、乱暴に乗られた車両も少なく比較的選びやすい車種でもありますね。
2JZエンジン自体がもはや新車には搭載されていませんので、以前の7Mや5Mのようにそのうちクラシックエンジンとして価値が上がっていくと思われます。
いまならまだ、安く手に入るので今のうちに良い車両を確保して直す?
チューニングしながら、維持していくのも面白いかもしれませんね。
本日は国産最速セダン2代目アリストのお話でした。
本日も最後まで
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