1974年以降85年までの低迷期
1960年代に幕を開けた日本のモータリゼーションは1970年代に入り高度経済成長を背景に勢いを加速させました。
それまでの国産車には無いパワーと車両自体の性能向上そして低価格が庶民にも手が出るものとなり、マイカーブームなる社会現象まで巻き起こりました。
しかしながら、中東戦争やオイルショック、更には73年の排ガス規制によりそれまで勢いがあった自動車産業は一気に消沈していきました。
モータースポーツや勢いのあったスポーツカーのカテゴリーは壊滅的ダメージを受け、中にはブランド消滅する車種も現れるくらい悲惨な状況となっていました。
1970年代中盤から排ガス規制による影響は90年代に入るまで長い間日本の自動車メーカーを苦しめる結果となりました。
その苦しみが後の国産車の性能向上に大きく寄与するわけですが、当時はそれよりも目先の解決策すら見いだせないような状況だったのです。
1978年に北米で成功していた日産フェアレディーZのような6気筒スポーツを発売してもらいたいというディーラーからの希望により開発されたのが、セリカXXでした。
本日は初代セリカXXについてお話したいと思います。
1977年にA40型セリカが登場し、そのエンジンルームを延長して6気筒エンジンを詰め込んだのがXXでした。。もともとスペシャリティーカーとして初代セリカは誕生しますが、排ガス規制により当初の性能はスポイルされ、駄作のセリカとなっていきました。
起死回生のモデルチェンジも、悪循環で開発費がないところで無理やりだしてもエクステリアもエンジンも70年代の踏襲で、いいところは何一つない感じのA40セリカでした。
それを改良して6気筒にしたところで、立派なクルマが誕生するわけもなく。。
1978年に誕生した初代セリカXXはM型エンジンを搭載していましたが、1960年代に設計された古いエンジンを新しいボディーに搭載していますが、NAで特に改良されてもおらず、
新しい補器類を装備したわけでもなく。。単純に6気筒というだけの駄作のクルマでした。
メーカーではどうにもならないからこんなクルマが誕生してしまったのだとは思いますが。。ひどすぎます。。
M型エンジン2600CCはSOHC140psの出力を発生させる、当時としてはまぁまぁな出力エンジンですが、
ボディーは大柄で当時の70年代の車体としては大きい方で、1100kgの車重は今では軽い方ですが、当時としてはそこそこ重い部類でした。
1980年にマイナーチェンジを受け5M型エンジンを搭載し145psと若干出力を向上させますが、その程度の向上にしかなりませんでした。。
このクルマの輸出車種名は『スープラ』です。実は初代スープラでもあるのですが。。90年代のA80スープラとは比べ物にならないほど非力なエンジンと
誰がデザインしたの?と思うほどカッコ悪いデザインでした。唯一フロント正面からの見え面だけは多少ラグジュアリーに感じますが、
横からや後ろからのルックスはもはやスープラと呼ぶに値しないくらいの見え方です。。
そんな初代セリカXX(初代スープラ)は今一体いくらするのでしょうか?
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU2540711835/index.html?TRCD=200002
一度仕上げている車なのでそこそこします。どこまで修復されているかわかりませんが。。
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU8608813305/index.html?TRCD=200002
見た目は結構きれいに見えますが、この価格だと下回りは錆が凄いと思われますね。。
一度仕上げたクルマを手に入れて直しながらのるのも良いかもしれません。
この形が好きな方ならこの年代のクルマにしては安価なので、手に入れやすいのではないでしょうか?
本当の意味で国産車の負の遺産的なクルマですね。。
本日は排ガス規制後トヨタ初代セリカXXのお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございます!