ロングノーズショートデッキ踏襲
1970年代は自動車産業にとって暗黒の時代でしたが、特にスポーツカーと言われる車種にとっては致命的で、中にはブランドごとなくなってしまった車種もあったほど深刻な状態だったんです。
オイルショックに73年の排ガス規制が追い打ちをかけ、排ガスを少なくするためにキャブレターはエンジンから取り外されていきました。
キャブレターの代わりにインジェクションなるガソリン供給装置が登場しますが、当時の精度は低く、ガソリンを一定量供給することすら難しい感じの装置だったのです。
そんな装置を付けたクルマは同じ今までと同じエンジンが見違えるほどショボいものに生まれ変わり、無残な状態になったのは言うまでもありません。
そんな70年代の暗黒時代の終わりごろ、1979年にフェアレディーZ2代目のS130が登場します。
このころの日産はスカイラインをはじめL型エンジンを搭載した車種に後付けでターボを搭載するのが流行っていました。
元気のなくなってエンジンにカンフル剤のようにポンつけで元気のよいエンジンに仕立て上げる。そんなことが行われていました。
それはそれで、実際元気のなくなったエンジンが見違えるように元気になったのですから、付け焼刃としては成功だったのかもしれません。しかしながら、本当の意味で新しく開発されたものではなく、新しく開発されるまでのつなぎとしての代替品にすぎず、本当の意味で新開発が登場するのは80年代後半まで待たねばなりませんでした。
それでもターボ搭載は市場に受け入れられそこそこの販売実績は残せたようです。何せキャブを奪われたエンジンは100psそこそこまで出力ダウンしたのですから、ポンつけターボで145psまで出力をあげることができたので、一応スポーツカーとしては面目躍如といったところだったのではないでしょうか。。?
初代からS130までの14年間で全世界で100万台を売ったクルマとなったのです。
79年から83年の4年間で全世界で約50万台売ったことになります。そう考えると初代よりも販売台数は多かったことになりますね。。
初代は約10年で50万台だったのですから。
確かに、エクステリアはロングノーズショートデッキでライトは初代のGノーズのように長く、ライトカバーなんかが装着されていていかにもスポーツカーらしい外観だったので合点がいきますね。何より、TV番組の西部警察でアクションシーンに登場して、渡哲也が悪人をやっつけてしまうあたりは当時の中高生のハートを鷲掴みしていました。
初代にはない装備としてまだ国内には出回っていなかったTバールーフを採用したことも特筆に値することだと思われます。Tバーは便利で都合の良いときはオープンエアーを楽しめ、雨が降ればチャチャと屋根を取り付けることができるものでした。超便利グッズです。
しかし、この便利グッズは後年所有者を悩ませるグッズともなりました。ウェザーストリップがヘタッてくると雨漏りをし、それが原因の錆が車内に蔓延してしまう。なんてことになったりしました。これを解消するためにTバーを固定したり何かしら修理をしないと雨が永遠に車内に入り込んでしまう。そんなよろしくない屋根の形状でもありました。
そんなS130は短命で79年発売で83年にはZ31へとバトンタッチしてしまいます。まぁエンジン的にもV6エンジンやRBエンジン搭載車が出てくるまでのつなぎ的な車種だったのかも知れませんね。。
そんなS130は今一体いくらくらいするのでしょうか?
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU2263600706/index.html?TRCD=200002
まぁそんな感じでしょうね。。そんなに高くはありません。つなぎのクルマって感じのなにか中途半端な感じは否めませんが。。安いには安いですね。。この車種に乗るなら、MC後に乗りたい気がしますね。。
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU1320958896/index.html?TRCD=200002
こんな奇跡のような1台もありました。前期モデルですが、2800CCでワンオーナー
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU8157872176/index.html?TRCD=200002
探せばあるもんですね。全世界で14年間に100万台売っているからなのでしょうか。。?奇跡のような1台が何台もあったりするなんて。。
こんなきれいなクルマを今のうちに手に入れてガレージで保管しながら、所有する楽しみを味わうのも良いかもしれません。
本日は70年代暗黒時代の名車2代目フェアレディーS130のお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!