日本のスーパーカー
唯一無二のアルミのボディー
1984年の日本の経済はバブル景気に入る丁度前のもうすぐ超高景気を迎えるほんの少し前の明るい兆しが見えるそんな時代でした。
自動車産業も例外ではなく、クルマは売れに売れる時代でありました。人気車種によりますが。。(当然不人気車種は売れません。。)
各社開発に投資をして売れるクルマを開発するべく日々努力していたようです。
1984年にホンダは今までにないホンダのフラッグシップスポーツカーを作る目標を立てました。
バブル真っ只中ですから、資金は当然ふんだんにあり、多少失敗してもどうにかなる時代だったことも、その開発の成功に大きく貢献しているのだと思います。
開発から5年後の1989年に開発に成功したホンダは日本の市販車には今までなかったタイプのクルマを発表しました。
今までにはない新しいタイプの日本発のスーパーカーでした。
その名も『NSX』
NEW SPORTSCAR Xの頭文字を取った名前のまさにスポーツカーです。(Xは未知の数を表す文字)
このクルマは何がすごいって色々すごいんですが、まず、オールアルミモノコックボディーです。当時も今もですが。。日本の車でオールアルミボディーの市販車はありませんでした。
また、自然吸気で280psという出力は当時他のクルマにはないパワーだったんです。
3000CCのターボ車で丁度そのくらいの出力を発生させるフェアレディーZやスカイラインGTRなどが同等のパワーでしたが、ツインターボを搭載するエンジンでしか
達成し得ない出力だったんです。
リッターあたり100psをクリアするべく開発当初はレジェンドに搭載していたSOHC V6エンジンを搭載予定でした。
さらにパワーアップするべくV6にDOHCヘッドを搭載し、VTECまで搭載してパワーアップを図ったことで自然吸気ながら280psの出力を手に入れることができました。
その関係でシリンダーを大きくしなければならないことになり、ホイールベースを30mm延長せざるを得なくなりました。
通常このタイプのスポーツカーはクルマ主体に開発されますが、NSXは運転する人を中心に開発されたました。
F16戦闘機のコックピットを参考にレイアウトしており、視野が311度もあるそうです。
また、先程のホイールベースを延長したことにより、ロングテールになり副産物として広いトランクが実現し、実際にゴルフバックが収納できるほど実用性が高いスーパースポーツカーになったんですよ。
ウラ話ですが、アルミモノコックボディーを製作する為の電力消費を補う為に自社工場に発電設備まで完備したそうです。なんかバブリーですね。。
しかし新車の発表が1989年でしたので、バブル崩壊までほとんど時間がありませんでした。
発売当初は予約が殺到したため納期は3年とされていましたが、工場の設備強化や作業員増員により半年で納品可能な体制を作り上げましたが。。
1993年にバブルが崩壊するとキャンセルが相次ぐ皮肉な結果となってしまいました。それでもマイナーチェンジを数回行い2006年まで販売を続けることができたのです。
発売当初は800万円と日本の車の中で一番高額でした。それでも海外の車に比べるとこの性能にしてこの価格は非常に安い価格だったに違いありません。
現代その価格だったら、購入する人も結構いるのでしょうが。。まぁそれでも800万円って庶民が買える価格ではありませんが。
それでも最近NEW NSXは桁違いの価格ですからやはり当初の価格がスーパーカーとしては安価すぎたってことなんだなと思います。
今いくらなの?
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU1860954104/index.html?TRCD=200002
一番安い物で、300万円前半から出ています。当然それなりに何かはあると思いますが。。
大体500万円前後が妥当な値段なようです。
新車が出ましたので、それなりに価格は変動すると思いますが、初代NSXのレストア事業をホンダがはじめましたので、ある程度のモノをレストアして乗ることも可能だと思います。
何れにしても程度が良いものをレストアする方が最終的に安価ですみますので、購入予定の方はよく程度を見極めた上で購入することをお勧めします。
それにしても30年落ちですが、500万円は安くないですか。。?形は全く古さを感じさせませんし、パワーだって十分です。アルミボディなので、鉄のようなサビや腐りもないでしょうし。
比べてはいけませんが。。
S30のフェアレディーZが500万円以上するのですから、NSXが同等額ならどうでしょう。。安い価格ではないかと思ってしまうのですが。。
好みによるので、そこは価値観の問題なのでしょうけれど。。
うれしいお知らせでホンダがこのクルマのレストア事業をはじめたんです。ということはパーツの心配が減るってことです。
そしてお金はかかりますが、完全な状態でさらに長い期間乗ることが可能であるということです。
いかがですか。。?昔は購入できなかったけど、今なら購入できるって人も結構いらっしゃるのではないでしょうか。。?
本日はバブル時代に日本発で海外にも評価されたホンダスーパースポーツカーのお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!