1980年代前半はまだ70年代を引きずった感じの時代でしたが、徐々に新しい時代を感じさせるクルマがボチボチ登場した時代でもありました。
1982年にスプリンターカリブという乗用車なのに4WDの新しいタイプのクルマがデビューしました。
当時は4WDといえばクロカンの本格的なものしかありませんでしが、SUVの走りという感じの珍しいタイプのクルマだったんです。
スプリンターと言っていますが、実はこのクルマプラットフォームはターセルなんです。
エンジンはAE85やカローラと同じ3A型エンジンを搭載していました。
天井を少し高くしたようなトール型のボディーに縦型のテールランプ、リアのナンバーは少しオフセットした位置に配置していて、今見てもなかなかに個性的なクルマだと思いませんか。。?
当時乗用車の4WDがなかったこともあり、北国を中心に結構人気が出たクルマでした。
マイナーチェンジを経て1988年まで生産されました。
1988年に2代目が登場しました。2代目はカローラのプラットフォームを使用して作られており、初代よりも少し大柄で、室内も広い感じのいわゆるSUVとなって新登場しました。
エンジンは1600CC4A−FEハイメカツインカムを搭載していました。
16バルブツインカムで先代よりもパワーもクルマの広さも広がり快適な車となりました。
この年代はまだRV車がでてきていなかったため乗用車の4WDは割と広く受け入れられ、そこそこの販売台数を記録していました。
このモデルもマイナーチェンジの後1995年にフルモデルチェンジしてデビューします。
エンジンは4AGを搭載し165PSを発生させるなど、乗用車の4WDとしてはそこそこのパワーを発揮しました。
見てくれもまあまあでパワーもそこそこでしたが、この時代はRVが圧倒的に市場では支持を得ており、時代には抗えず販売台数も今ひとつ伸びなかったようです。
小型のワゴン車で4WDのカテゴリーはなかったのでもう少し売れてもよさそうですが。。
当時はもはやレガシーツーリングワゴンもデビューしていましたし、このクラスのワゴンが必要かというともう少し上のクラスでよかったということなのでしょうね。。
時代の狭間でほんの短期間だけ売れたクルマであったのかも知れません。
80年代初頭は珍しく他にはないカテゴリーだったのでそこそこ売れたのでしょうが。。
やはり、時代を読むとか、ニーズを読むとか、それに答える事をしないとなかなか良いクルマといえども売ることが難しいんですね。
本日は時代の狭間の乗用車フルタイム4WDのお話でした。
本日も最後までお読み頂き
ありがとうございました!