地味なバブルカー
1980年代後半に入ると各社暖めていた本当の新開発のエンジンや装備を搭載したクルマを発表発売してきます。
各メーカー時期は多少違えども1970年代を完全に払拭したモデルで、エンジンの基本設計が新しいものになります。
地味にいすゞにもそんなクルマがありました。
1980年代まだ前半の1984年フローリアンの後継車種として発売されたフローリアンアスカです。
ご存知でしょうか。。?地味すぎて中古車市場でもほとんど見かけません。
でもこのクルマは結構すごくてエンジンはこのクルマ用に新規で開発された4ZC1エンジンです。
このエンジンは優秀なエンジンでパワーは当時そこそこでしたが、トルクが高く、低回転からグイグイ車体を引っ張る感じの力強い走りが魅力だった1台です。
当時いすゞの肝いりで製作された1台なんです。
なにせそのトルクでゼロ→400m15.3秒という記録を持っていました。
どうでもいい話ですが、1970年代後半に発売されたクルマのゼロヨンで一番早かったクルマって何かご存知ですか。。?
1978年に発売されたスターレットKP61(初期型)だったんです。タイムは17秒ですって。。
そんな70年代後半から80年代に入り開発が進み16秒台でも早いと言われていた時代に15秒前半で走るクルマはやはり俊足でした。
地味に早いので知る人も少ないと思います。当時セリカの2000cc(ブラックマスク)と呼ばれていた車種が16秒台でした。
分かりやすい例でランサーターボでもやはり16秒台で早いと言われていたんです。
そんな中150psエンジンに990kgの車体そして23kg-mのトルクによりそんなタイムを実現していたんです。
凄くないですか?と言ってもこのクルマ自体ご存知の方が少ないかもしれませんね。。
そんなクルマだったんです。このクルマのエンジンはその後ピアッツアに使用されました。117クーペの後継機種です。
アスカは人気がなく、高性能の割に販売台数が少なく、メーカも苦慮した1台だったのです。
そのため、メーカー下取りを60台買い取り特別仕様車を発売します。
アスカイルムシャーです。限定60台でしたがあっという間に完売したとのことです。
エンジンスペックもクルマ自体の実力も大きさも形もどれをとっても悪くない。。でも良くもない。。パッと光るものがない。。でも地味に速いクルマ。
劇的にレアなアスカイルムシャー見つけたら即買いな一台です。
ちなみにスペックをご紹介します。
以下スペック
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いすゞ JJ120 アスカ イルムシャー 1988年式
全長×全幅×全高(mm):4,385×1,655×1,300
ホイールベース(mm):2,440
車両重量(kg):1,240
エンジン仕様・型式:4ZC1 水冷直列4気筒SOHC8バルブ ターボ
総排気量(cc):1,994
最高出力:110kw(150ps)/5,400rpm
最大トルク:226N・m(23.0kgm)/3,400rpm
車重:990kg
トランスミッション:5MT
駆動方式:FF
中古車相場:皆無
ゼロヨン15.3秒
本日は地味で早いでもほとんど誰も知らないバブル生まれのクルマのご紹介でした。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。