1リッターながら
1970年代の暗黒の時代から一転1980年代は新しいものと古いものが入り混じった感じのそれでも多くの新車は70年代の
古い感じを払拭しようと頑張っていました。
各社いろいろなクルマを発表しますが、マイナーですが、非常に速いマニアックなクルマも発売されていたりしました。
1984年に発売されたダイハツシャレードターボはコンパクト2BOXですが、非常に高いスペックを持っていたんです。
このクルマ1000CCながらターボ搭載で80psも出力がありました。
しかも車重が685kgとパワーウェイトレシオは8.56でそこそこのパワーでした。
当時発売されていたスターレットターボは740kgで105psとほぼ同等のスペックを有しており遅いはずがありません。
しかしこのクルマ超マイナーですね。華がないというか宣伝が下手というか。。
こんな感じのリッターカーに倍の排気量のクルマがあおられたなんて結構面白いと思いませんか。。?
そんなシャレードターボはモータースポーツでも活躍します。
当時グループAは年間5000台市販車として販売実績がないと出場できませんでしたが、グループBは200台市販で販売実績があれば出場できるとのことで、シャレードも出場を決意します。
しかし当時のレギュレーションではターボ車は排気量に1.4の係数を掛けてクラス分けをする仕組みでした。
このシャレードターボの排気量993CCに1.4倍だと1390CCとなり、当時その排気量は1300CC~1600CC枠でレースを戦わなければなりませんでした。
リッターカーが1600CCのチューンクラスで対等に渡り合えるはずがなく。。ダイハツは考えました。
そして1300CC以下のクラスで出場するために排気量を926CCに下げてターボ搭載車として市販向けに200台を製作します。
当初売れるはずがないと経営陣から猛反対をされますが、モータースポーツに関連した部署長の判断で、最悪売れなければ、部署で200台買い取るそこまでしてグループBに出場したかったそうです。
おりしもバブル経済突入のほんの少し前ですが、結構思い切った判断をするものだと感心させられますね。。
この926ターボ市販されますが、瞬く間に200台完売してしまい、当初200台買い取るつもりの部署も売れ行きが良すぎて少し焦ったようでした。
車重:690kg
排気量:926CC
最高出力:76ps
というスペックでしたが、スペック以上のあり得ないことが起きるなんてことを言われていました。
高回転セッティング
バルブスプリング強化
点火系フルトラ化
などのチューニングが施されており、カタログ以上のスペックを持っていたようです。
羊の皮を被った狼系ですね。見た目そんなに早くなさそうなのに、実はメッチャ早いクルマなんですね。
ちょっとカッコいいと思います。スポーツランドSUGOで当時スカイラインRSと同等のタイムをたたき出したくらいのスペックで、こんなクルマに追いかけれらる大排気量のクルマはたまったもんじゃないなんて言われるくらいでした。
シャレードのチューンドカーにはもう1種類有名なのがあり、シャレードデトマソなる限定車がありました。
エンジンスペックはシャレードターボと同様ですが、カラーリングがパンテーラと同じだったり、ホイールはアルミではなくマグネシウムだったり、エクステリアにもインテリアにも手を加えたものでした。
さらに残念ながら市販されませんでしたが、シャレード926Rなるモンスターマシンが開発されていて、なんとエンジンはMRレイアウト
で926CCながら120PSもの出力で時速200kmはでていたそうです。
車重は非公開ですが、700kg程度だとしたら本当にモンスターハッチで面白かったと思います。なぜバブル期に市販しなかったかが不思議です。
非常にもったいない気がします。そんな市販車があったら、ダイハツのイメージも販売実績も大きく変わっていたかもしれませんね。。
ランサーエボリューションみたいなものですね。いや、本当にもったいない。
元々が軽自動車の会社だから、リッターカーにあまり重きを置いていなかったのかもしれませんね。
本日はバブルほんの少し前1984年販売のシャレード926ターボのお話でした。
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