旧車 いま大衆車の変化
3回に分けての記事となりますが、黎明期から現代まで販売が続いているブランドは他にどんなものがあるでしょう。
大体長くて30年、短くて2年程度でブランドが消滅しています。
1960年代から2019年現在まで続くブランドを探してみました。
カローラ
フェアレディZ
スカイライン
シビック
50~60年近くも前からずっとあり続けるのが凄いことでしかも進化し続けることも凄いことです。
本日はそんな中からホンダシビックについてお伝えしたいと思います。
シビックは1973年に発売されました。
CVCCという独特のエンジン形式で、一世を風靡したんです。
エンジン詳細は後日改めてしますので、今回は割愛させていただきます。
パワーこそ76psと比較的大人しめですが、全長3500mm全幅1500mm程度のサイズに大人4人乗れる居住スペースと小型で燃費がいいことが広く受け入れられたため大ヒットしたモデルです。
2代目はあまり大きな変化がなく、3代目は1983年にFF2ボックスタイプながら、ツインカム1600CCのZCエンジン搭載し130psを発生させるモデルSIを発売します。
エンジンのカムカバーとの干渉を防ぐためにS800以来のパワーバルジが付けられやる気を感じさせられるモデルとなりました。
全長3800mm全幅1620mmの小型ボディーは800kg前後の軽さにより走りに磨きがかかり、若者や走行性を重視する層から、受け入れられ大ヒットしたモデルです。
この頃から、シビックはスポーツ性能を高めていきました。
1987年に4代目EF型が発売されます。エンジンは当初ZCの130psがフラッグシップグレードでしたが、この代から、B16VTECモデルが投入されます。
1600CCで160psのパワー車重も1tそこそことサイズ、パワー、重さ申し分ないスペックとなりました。
1991年に5代目となるEGシリーズを発売します。B16エンジンは170psに高められ先代同様4輪ダブルウィッシュボーンのサスペンションをややロングストロークにすることで
道路のうねりや段差を捕まえづらくすることにより、シビックのかなでももっとも乗り心地のいいタイプと言われ、峠を走る若者や走り屋に支持されました。
1995年になると6代目EK型が新たに発売されます。全長が少し長くなり、居住性が良くなりました。マイナーチェンジの際に『タイプR』が投入されます。
このクルマに搭載されたB16エンジンはNAながら、185psにまで高められていました。車重は1tそこそこの1600CCに185psですから、遅いわけがありません。ミラクルシビックたる所以ですね。
6代目を境にパワーを追い求めるのではなく排ガスや低燃費など
省エネ方向に進んで行った感じがします。
7代目から10代目までは居住性と省エネを重要視していたようです。バブル崩壊後の日本の縮図を見ているようですね。時代の変化がわかりやすく反映されています。
シビックは誕生から、今日まで4回もカーオブザイヤーを受賞しているんです。カローラと並ぶ大衆車ですね。
このように振り返って見ると、パワーを追求した時代から、省エネを重要視する時代へ変わりクルマがつまらなくなっていったのがよくわかります。
1983年から1995年までの十数年間は面白いクルマが多かった時代ですが、時期がちょうど日本の自動車が全体的につまらなくなって行くのとシンクロしてますね。(タイプRは別として)
では、シビックは発売から今日までどんなパワー変化をしたのでしょうか?
初代 76ps
10代目182ps
約2.4倍です。
パワーにこだわるのではなく人馬一体の走りにこだわったモデルがホンダらしいですね。
近年ボディーが大きくなり、シビック従来の小型コンパクトの良さが消えつつあり残念です。
6代目のEKまでのような小型コンパクトでしかもキビキビ走るホンダらしいNAのクルマの発売を期待したいものです。
本日はデビューから、50年以上続くモデルのパワーの推移についてのお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!