スカイラインと言えば
旧車好きの方にはスカイラインっていう響きはイコール名車のイメージが強いと思いますが、1960年代のレースシーンでも1970年代に入ってもそのコンセプトは変わらず『GT』でした。
しかし、日本のモータリゼーションの発展に妨げ?技術の肥し?となったのが排ガス規制でした。戦後から脱却した日本の経済を牽引してきた自動車産業があっという間に元気がなくダメになっていった時代でした。
この時代はトヨタも日産もいわゆるスポーツカーと言われるジャンルはことごとく排ガスをクリアできずエンジン出力を落として排ガス規制
をクリアするなんていう、開発が及ばなかったというか、その場しのぎだったというか仕方のないことだったんでしょうけれど。酷かったんですよ。
トヨタは2TG、18RGエンジン搭載のスポーツタイプの車を一度生産中止にしました。
日産も似たようなもので、L型エンジン搭載車を一度生産中止にしました。しかし、産業なのでクルマを生産し販売する必要があり、苦肉の策として、出力落としたエンジンを無理やり搭載し、体裁を取り繕うように製造販売しました。
風邪ひいた
スカイラインGTはグランツーリスモなのですが、5代目スカイラインC210型はL型エンジンをインジェクションに変えパワーは同一で車重が重くなり。。外見と内装はとりあえず取り繕う形で発売しました。
しかし、このスカイラインが超モッサリ直6の影響もありGTがみじんも感じられないスカイラインシリーズで最も覇気のないなんか風邪ひいたみたいなクルマとなってしまいました。
トヨタのA40系セリカのCMでは『名ばかりのGTは道をあける』なんて超ディスったCMを打たれていたんです。
さすがに名指しはされていないものの、誰がどう見てもスカイラインでしょうって感じの。その後日産はL型エンジンにターボを搭載していきます。
マイナーチェンジでは外装を角目2灯とし、エンジンはターボ搭載により元気を取り戻し、出力は145psにアップ最高速度は170kmから190kmに上がり、0-400mも18秒から16.47秒へと飛躍しました。
テレビでは西部警察の『マシンX』で使用されるなどイメージもアップさせて行きました。
その後R30系の発売までちょうど時代をまたぐ感じのつなぎ的な役割のスカイラインGTとなったようです。その駄作のジャパンも今ではすっかり旧車の仲間入りで、ハコスカやケンメリなどに比べるとかなり人気も実力も開きがあったのですが。。
最近では200万円オーバーの車体が結構見受けれられます。
確かに見かけはケンメリを踏襲していて、エンジンに手を加えてあげれば、通常に走ることは可能なので、ハコスカやケンメリよりも安価に手に入るという意味ではアリなのかもしれません。
それがあってこそ
1975年から1980年代前半までは自動車産業にとっては暗黒?の時代でもあり、飛躍の準備の時代でもあったようですね。1980年代に発売されるクルマはどれも画期的なエンジンや仕組みを搭載したクルマであふれていました。
スカイラインもR30のFJエンジンでGT-R以来のDOHCエンジンを復活させました。(4気筒ですが。。)
その後R31では直6ツインカムエンジンとなり、R32GT-Rへとつながっていきます。
今日のスカイラインが飛躍できたのも時代の狭間の駄作?ジャパンがあきらめずブランドを維持したからに違いありませんね。旧車と言えば旧車の世代のクルマですが。。
キャブを搭載していませんが、メッキパーツが多用されており、何か雰囲気は旧車ですね。ウレタンバンパーになってしまう前の最後のクルマたちですね。トヨタではマークⅡや初代チェイサーなどがそれらにあたるのでしょうか。。それでも今では希少な部類に入るクルマになったんですね。
何か、時代が変わった気がします。
平成初期のクルマがすでに30年近く経過しているので、昭和のクルマはもはや旧車になるんでしょうね。時代は令和ですからね。
本日は時代の狭間で苦しんだ?あまり力を発揮できなかったが、その後花開いていたクルマのお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。