どうにもならない1970年代の
自動車業界を取り巻く環境は70年代だけにとどまらず、総じてみると90年代にまで波及することになる、とても長い間低迷期を余儀なくされた期間でした。
それによって地球の環境は少なからず保護され、温暖化も多少は遅れたのだと思いたいほどの長い期間でした。
70年代初旬に施行された排ガス規制は自動車のエンジンや補器類の発展に欠かせなかった試練だと思えば、今日ある車の発展はその足かせによってもたらされたものとも言えるのかもしれません。
70年代中盤から数年間はスポーツカーという概念が消し飛ばされる程の威力があった法律でした。
それまで搭載されていたキャブレターは姿を消しエンジンに供給されるガソリンは薄くなり、出力は低下し、走る機能自体も低下していきました。
何より、それまであったスポーツカーのカテゴリーごとごっそり無くなる車種が多かったこと。
それは70年代中盤から後半にかけて生産された車種に関してすべて共通でした。
それにもめげずひたすら開発を続けた企業がようやくたどり着いた解決策はターボ搭載でした。
この機能によりそれまでの鈍くさいメカは息を吹き返すかのように元気を取り戻していったのです。
当時はDOHCという機能はある一部の高級車種にしか用いられませんでしたので、SOHCにターボ搭載というクルマが多く発売されたのでした。
そしてもう一つはDOHCエンジン60年代の設計のものではなく新たに開発されたエンジンで、まだ荒削りの改良の余地が残されたものですが、70年代中盤のものから比べればそれはそれで、まだマシなものといえるのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、
1979年に日産からFJ20Eという80年代に向けたツインカムエンジンが開発され、それまでのエンジンとは違い、1気筒当たりに4つのバルブを持たせた4気筒エンジンでした。
1979年にフルモデルチェンジした日産S110シルビア&ガゼールに搭載されたエンジンです。
本日は日産ガゼールに焦点を当ててみたいと思います。
このS110から登場したガゼールは、シルビアよりも若干高級感を意識したモデルでした。とは言っても、プラットフォームは全く同一です。
ボディーパネルもエンジンも同一でした。若干エクステリアとインテリアに差があるくらいの双子のような車種で、正直見分けはつきにくく、エンブレムなど物理的なものでしか見分けができ無いほどの微差な感じです。
1981年にマイナーチェンジが施され、それまでのノッチバックから、3ドアハッチバックの車種が登場したのが、若干の違いでしょうか。。?
シルビアにもハッチバックがあるので、見分けは付きにくいです。。
S110ガゼールは最上級グレードにFJ20エンジンが搭載されていたものの、一般グレードにはSOHCのZ型エンジンが搭載されていました。
それはL型4気筒エンジンの後継機種で、L型のターンフローとは違い、クロスフローの配置となっていて、80年代に向けた新しいSOHCエンジンとして広く普及しました。
話はFJに戻りますが、新開発のエンジンはNA150psと車重が1tそこそこの車体を動かすには必要にして十分な出力だったのです。
なにせ、それまでの国産腑抜けエンジンはスポーツグレードでも100ps程度しか出せなかったのですから、それに比べれば快適で、パワフルでしかありませんでした。
そんな、日産S110ガゼールは今存在しているのでしょうか。。?
車種自体もレアですが、販売台数が少なかったため生存している車両が極めて少ないはずなんです。
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU7865613112/index.html?TRCD=200002
あるものなんですね。。奇跡のような車両が。。当然応談なのですが、実際の価格が知りたいです。
300万円くらいするのでしょうか。。FJ20Eを搭載した最上級グレードです。しかも2オーナーですと。。
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/13/700050535430191117001.html
こちらはZ型エンジンを搭載したモデルですが、奇跡のワンオーナー40年くらい前のクルマにしては奇跡の走行距離です。
マイナーな車種だけに生存は少ないと思われます。いかがでしょうか。。?
今探せばまだ、手に入る可能性があります。
本日は日産ガゼールのお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!