空冷という機能
150km/h走行
何事に関しても言えることですが、何かの黎明期はそんな仕組みだったのか!
などいまでは考えられないような仕組みが平然と使われていたりします。国産車の黎明期にも同じことが言えるのではないでしょうか?
本日は黎明期空冷エンジンを搭載したモデル、トヨタS800についてお話したいと思います。
1962年トヨタはパブリカの開発及び改良を完成とし、一度パブリカの開発を終了としました。カローラが発売される間のつなぎというか、開発のついでに着手した車がありました。
当時はまだスポーツカーというカテゴリーが乏しく、ほぼ皆無と言っても過言ではありませんでした。ついでというか、つなぎという感じでパブリカのコンポーネンツをほぼすべて使い作られたのがトヨタS800でした。
パブリカのエンジンは空冷700CCでしたが、150km/hそこそこではさすがに出力不足ということで100CC多めの800CCの
エンジンを搭載したのでした。
空冷800CCエンジンでツインキャブを搭載することで45ps、車重は700kg程度の超軽量、そして現代のクルマでもあまり存在しない空気抵抗係数(CD値)0.35は当時のクルマとしては非常に抵抗が少ない優秀な1台だったのです。
最高速度は155km/hとそんなに速くはありませんでしたが、ホンダS600のようにうるさい曲がらないということはなく、レースシーンでも思いのほか活躍したようです。
パブリカのコンポーネンツを基本的に踏襲していますが、フロントにはダブルウィッシュボーンを奢るなど足回りの強化を図っていたりします。
この車体にタルガトップが斬新です。モノコックボディーですが、強度は激的に落ちるだろうに。。黎明期ならではですね。。
発売期間は1965年から1969年までの4年間で約3000台強の登録台数だったとのことでした。
レースシーンでは軽さと操作性の良さに加え空気抵抗の低さから他のライバル車とは異なり、ピットインの回数が少なく、メンテナンスも簡単でした。
中にはピットで『エンジン丸ごと交換』なんて荒技を繰り広げたこともあったそうです。
今では考えられなくらい単純な構造で、エンジン以外の補器類がほとんどなかったのでしょうね。。
そんなトヨタS800は今一体いくらするのでしょうか?
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU2042936997/index.html?TRCD=200002
王道クラシックですから、このくらいするんでしょうね。。
もはや50年以上も前のクルマですから存在すること自体が奇跡ですね。
一度レストアされた物でないと乗れないのだと思います。
一からやったらいくらかかるのか。。軽く1000万円超えてしまいそうですね。。
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU0879741860/index.html?TRCD=200002
そう考えるといくら高いとはいえトータルコストを考慮すると安いのでしょう。
けれどももはや手が出ませんね。。
本日は黎明期空冷エンジン搭載のトヨタS800のお話でした。
本日も最後までお読みいただき
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