明るい兆しと80年代
1970年代は自動車産業にとっては暗黒の時代でした。1980年代に入りようやく新開発のエンジンやプラットフォームを開発し市販車に搭載していましたが、じつは1980年代初頭は70年代のエンジンをチューンナップして新しいものとして作ったエンジンが結構多く存在していました。
本当の意味で新開発のものが登場するのは半ばに入ってからのことで、時代はちょうどバブル景気真っ盛りのころとなります。このころはちょうど70年代後半から開発を続けようやく市販にこぎつけたエンジンが出回ってきた時期で、各社60年代に設計された古いエンジンを捨て、新しい時代に開発したエンジンを搭載したクルマを多く輩出した時期でした。
そんな1988年にプラットフォーム、エンジン、コンセプトすべてにおいて新しい組み合わせで登場したのが、日産『シーマ』です。
エンジンはV6気筒24バルブ本当の出力は330ps程度あったそうですが、当時の自主規制でデチューンした形の255psで登場しました。
もともとライバルはクラウンではなく、ソアラを想定した開発をしていたとのことで、走りはソアラに負けるわけにはいかないという思いから、ターボを搭載したそうです。
それまでZ31やY31のフェアレディーZやセドグロにも登載されていましたが、いずれもNA仕様でした。
そんなシーマは足回りも充実しており、電子制御のエアサスペンションやセミトレーディングアームサスペンションを搭載し、静かながらアクセルを踏み込むと暴力的な加速を実現していたそうです。
当時はバブル時代でとにかく高級嗜好でクルマにもお金をかける人が多く、BMWやベンツなどの外車に乗る人達には国産車離れした流麗な外観と動力性能の高さから人気があったそうです。
確かに土地や株を買えないなら、シーマを買ったほうが良い的な風潮があったのは当時聞いたことがあります。
1台500万円程度するクルマが飛ぶように売れる時代って。。やはり何かがおかしいというか、バブル時代なんだな。。と改めて思い知らされます。
当初日産のシーマは『シーマ現象』なる社会現象になるほど人気が出て売れた車でしたが、少し遅れて発売されたトヨタのセルシオにあっという間に国産高級車の売り上げシェアを奪われていった気がします。
まぁ。。時代ですかね。。このクルマがとてもカッコよくは見えないのは気のせいでしょうか。。?
やはりバブル時代は高級志向で中高年の方々はクラウンよりソアラ、それよりも高級なクルマというところで外車に流れていったのでしょう。それでも日本車で性能がよく高級車があって品質も良かったために爆発的に大ヒットしたクルマです。
そんなシーマは今一体いくら位するのでしょうか。。?
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU9103503045/index.html?TRCD=200002
奇跡のような走行距離でもこの価格です。
まぁ当時若者も載っていましたが、それでも中高年向けの車種であった気がします。
30年も前の車ですが、現存率もそこそこ高いですね。つくりも良かったのでしょうね。
ただ。。今更乗るのにこの車種でもない気がするのは気のせいでしょうか。。?
確かにFRでエンジン性能も高いのですが。。これなら初代セルシオやアリストの方がまだ、買いたいと思いますね。。こんなクルマでもバブル時代はすごい売れていたのです。それがバブル時代という偶像のような時代だったのですね。。バブルの象徴のようなクルマだと思います。
本日はバブル時代に社会現象とまでなった初代日産シーマのお話でした。
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