ホンダ初ミッドシップ
フルオープン
人馬一体
1990年代初頭は80年代の中盤から始まったバブル景気により自動車産業は開発に力を入れていました。
景気が良いとクルマも売れ、開発費用も捻出できたことからその成果は90年代はじめに開花します。
1980年代終わりから90年代初めにかけて面白いクルマや突拍子のないクルマが多く発表されたんです。
そんな中1991年にホンダが軽自動車でミッドシップしかもフルオープンカーを発売しました。『ビート』です。
軽自動車のフルオープンはホンダ初の試みでオープンタイプで言うとシティーカブリオレ以来の久々のオープンカーの登場でした。
エンジンは軽自動車の規制枠一杯の64psでしたが、自然吸気のエンジンだったため出力は少なくてもレッドゾーンまで回せる高回転型エンジンで、ハンドルにはパワステ設定がなく、ほとんどアソビもない、スパルタンな設定でした。
それがクルマを操る感覚を味あわせてくれるので、若者に人気があった1台でした。
まさに人馬一体のフルオープン気持ちよく走れて、オープンエアを体感できるなんてとても贅沢なクルマだったんです。
丁度NSXが発表された時期と重なるので兄弟車のように言われていましたが、実はホンダ内の開発チームは別で、違うものだったとのことです。
しかしミラーはNSXのものを流用し、ブレーキはプレリュードのものを流用していたのです。
足回りは4輪懸架ストラット式で、ブレーキは4輪ディスクを採用し、当時の軽自動車としては割と贅沢にできていました。さすがバブル時代のクルマだけありますね。。
64psは当時から軽自動車の出力規制枠一杯の数値ですが、自然吸気でその出力を発揮できたのはホンダビート1台だけだったんです。
ホンダは昔からあまりターボを好まない傾向にあって、基本自然吸気のエンジンで出力が高いクルマが多かった気がします。
軽自動車の自然吸気で64ps8500回転がレッドゾーンと超高回転型のエンジンなんて、粋と言うかイカしてると思いませんか。。?
このクルマいまだにファンが多いらしく、2010年に開催されたファンイベントでは569台ものビートが集結し、当時ギネス記録になったほどでした。
そして2017年に部品の再販売が始まり、すでに30年近く経つクルマの部品をメーカーから再販してくれるなんてファンにとってはこの上なく嬉しいことだと思います。
レストアするにしても、特にクリア系の部品が入手困難で、ヤフオクなどで販売されていても高価で、再生するにも費用ばかりかさむので純正部品が安価で手に入るのは今後維持していくのも楽になると言うことですね。。
このページを見ると結構ファンにとってはありがたいパーツばかり再販売しています。ホンダはファンに優しいんですね。
https://www.honda.co.jp/BEATparts/
再生が難しい部品が数多くあり探す時間が短縮され、おそらくレストアする価格も抑えられること間違いなしですね。
そんなビートですが、今一体いくらくらいするのでしょうか?
やはり30年前の車でしかもオープンなので走行距離が半端なくすごいクルマが多く安いものは40万円程度からありますが、20万キロ走っているとか、程度もまちまちです。
走行距離が少ないものは、結構高価で取引されていますね。
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU1619852263/index.html?TRCD=200002
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU0425853900/index.html?TRCD=200002
風を感じで走れて、自然吸気でクルマを操る人馬一体な軽自動車、マニアックな1台ですね。これからも部品交換で長く乗れる1台になりました。
本日はバブル時代のホンダ唯一ミッドシップ軽自動車のお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!