バブル崩壊前後の日本車
1980年代中盤から1990年代前半にかけて日本はバブル時代で土地や建物は飛ぶように売れました。自動車も例外ではなく高いクルマも飛ぶように売れた時代でした。
しかし1992年ごろからその景気が崩壊した事で、多くの人にダメージを与えました。自動車産業も例外ではなく、それまで湯水のように使えた開発費は抑えられ、内外装に使う素材は極力安いものに代替えされていきました。
自動車メーカーは自動車の販路を国内だけでなく、海外に求めるようになり、それに伴いクルマの開発も海外需要を意識したコンセプトへと
変わっていきました。
トヨタが海外に向けて発信した新しいジャンルのクルマといえばセルシオで、それまでの日本車のイメージとは違い安くそしてBMWやメルセデス・ベンツを凌ぐ品質で海外の自動車メーカーを驚かせた事をキッカケに海外需要を求めて行きました。
そしてバブル崩壊の直前に海外戦略のレクサスプロジェクトは始まりました。同時期に日本で販売されたクルマは同じクルマでも輸出の名前と国内販売の名前が当時はまだ違っていました。
本日はバブル崩壊直前の1991年発売の3代目トヨタソアラにスポットライトを当てて見たいと思います。
1991年5月に3代目ソアラは発売されました。海外ではレクサスSCとして販売国内では3代目ソアラとして販売されました。
ソアラは初代、2代目と5ナンバー枠に収まる2ドアクーペで当時の最先端技術が詰め込まれたクルマで、発売から10年で60万台も売り上げたクルマでした。
3代目は北米を意識した大型なモデルとなり、5ナンバー枠から3ナンバー枠へと代わり、エンジンもV型8気筒、直6気筒の2種類で販売されました。
V型4000CCはNAで265ps直6の2500CCはツインターボ搭載で規制枠一杯の280psの出力を発生させるハイパワーエンジンとなり、3代目もハイパワーでハイソカーとして販売されたのでした。
このグリルレスのエクステリアは初代、2代目は踏襲せず、新しい試みだったと思いますが、センスが感じられないのは気のせいでしょうか。。?
しかしバブル崩壊直前に販売され、1年も経たずしてバブルが崩壊したため、高級車・クーペ需要は衰えて行き販売実績としては初代、2代目を超えることはできませんでした。
1994年にマイナーチェンジが施され、それまでになかった2JZ3000CCエンジン搭載のグレードも追加されることになりました。
2代目までは基本スープラと同じエンジンラインナップがあったのですが、3代目からは同じではなく、このモデルには1JZ2500CCのターボモデルしか存在しませんでした。
2JZの3000CCを投入するのであれば、ツインターボのモデルもあって良さそうですが、そのエンジンは4代目スープラにしか存在しませんでした。
そこまでスポーツ性能を求めない、むしろラグジュアリーに重点をおいたブランドとして国内外も販売することにしたことによるものかも知れません。
何れにしても、3代目ソアラは販売10年で5万台しか売れませんでした。
今90年代のネオヒストリックカーはアメリカの25年問題により、海外で需要が高まり輸出されている関係で価格が急に高騰しています。
先ほどのスープラや2代目ソアラS13、S14、S15シルビアなどは軒並み金額が上がり、中には新車時を超える価格がつけられているものもあるんです。
そんな中、Z30系のソアラはまだ価格が上がっておらず、同時期のJZエンジン搭載モデルとしては比較的購入しやすいクルマとなっています。
今いくらなの?3000CCモデルでも
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/15/700060094830190731001.html
2500CCターボモデルで
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/13/700055089530190219002.html
5Fマニュアルだと価格が跳ね上がりますが、それでも他の車種と比べると安く手に入りますので、購入してレストアやモディファイをしても面白いかも知れませんね。
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/13/700055181130180209003.html
本日はバブル崩壊直前にフルモデルチェンジしたトヨタソアラのお話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました!